<a href="http://ameblo.jp/endof/entry-11199100508.html">陰謀論の本当のところ</a>
しばらく忙しくてブログ更新どころではなかったのですが、そのあいだ、上の本を読んでいました。
このブログでも陰謀論をとりあげてはいるのですが、懐疑的な立場から、です。
どうしてもいろいろな前提をすっ飛ばして語られているような気がしていたので引っかかっていたんですが
この本ではまさにその点を指摘しています。
ユダヤは多彩な人がいるにもかかわらず、ステレオタイプでくくられ、
さらにフリーメーソンやイルミナティは、細かいことは抜きにして悪魔的であり、なにか起これば
奴らの陰謀なのだ、と。
ほかにも検証するべきことがあっても、陰謀論者の中ではもう決まっている前提は説明されず
直線で結ばれてしまう。
666といった数字や五芒星、目のシンボルを残すといった指摘も、
そこまで自己主張が強い人が中途半端なマーキングをするのがおかしい、といった指摘もあります。
面白いのは、この本、文体のせいなのでしょうが、陰謀論の主張をまとめて紹介するときに
いちいち「・・・だという」「と言われている」とつけないで、まとめて「こうした主張を・・・」と説明するので
読んでいると、、陰謀論の本でもあるかのように読めてしまうことです。
これは・・・陰謀論批判者を取り込むべく使命を帯びた陰謀論拡散書なのではないか!?
と思う人がいてもおかしくありません。
ユダヤ人はたしかにいまのアメリカ、ヨーロッパで力を持っているかもしれませんが
それも、昔のユダヤ人は伝統的な石工などの職人につくことを禁じられていたからだというのも
目から鱗でした。
それがため、ユダヤ人は第三次産業に参入して生きていくほかなかったのです。
金貸しもそのひとつ。
金融や商業、出版などへいちはやく参入したので富をきずけたともいえるのです。
それが社会の発展方向と一致したというわけです。
この本を読んで、なにか前提とか途中で考えるべきことが飛ばされていると感じるのは間違っていなかったことがわかりました。
興味の有る方はぜひご一読を。新書なので読みやすいです。